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学習支援教室を始めた安永さんにインタビュー

更新日:2018年10月10日


■学習支援を始めるきっかけや動機を教えてください。

永らく製造業に勤め、定年退職後にハローワークで就労支援に携わり、その中で仕事に就くのが難しい若者たちの現状を知りました。社会に必要な若者の支援の重要性を感じていた折に、タイミングよく開催されたキャリアコンサルタント養成研修会を受講し、多くの若者の自立・就労支援に携わってきました。その中で若者が自立する事に対して非常に困難さを感じており、自立できない仕事に就けない若者の多くは学生時代に学ぶ機会がなかったり就職活動をしておらず、学生時代をどう過ごすかは人生を決めるのに大切なんだと感じました。そして、学力の低さは人生を大きく左右するため教育はとても大切だと思うようになりました。そんな折に無料の学習支援教室の記事を読み、2~3年前から本格的に学習支援に取り組むこととなりました。


子ども達に分かりやすく伝えるために自作したノート


■始めるに当たり、どの様に準備をされましたか?

まず市役所(子ども支援課)へ行き、情報収集から始めました。既に学習支援教室を開設されている方からノウハウを聞いて計画書やポスターを作成し、自治会の役員や会長に話したら公民館を無料で借りることができました。回覧板でインフォメーションしたり、看板みたいなものを公民館に設置し、対象は学びたい方ならどなたでもとしました。


■学習支援を始めるにあたり、或いは継続する中での困難はありましたか?

ノウハウを聞いて計画書やポスターを作成し、自治会に話をし公民館を無料で借りることができました。しかし、誰一人として教室には来ませんでした。対象は学びたい人誰れもとしてアナウンスしたが、無料の塾に来るのは貧乏な子が行くところ、無料=貧困というレッテルから、親も行かせないという現状があることがわかりました。学校側も貧困家庭の子どもだと分かるといじめの対象になりかねないので、それを助長するような事を自治会でやるのには異論が有るとの声も聞こえてき、多くの家庭では虚勢を張ってでも学習塾に行かせるのだと気が付きました。民生委員の方にも相談しましたが、課題の抱えた家族であっても民生委員にもその様な家庭の様子をみせることは殆どないとのことでした。


■教室に通う生徒さんについて教えていただけますか?

他団体からの紹介で、体の弱い中学生の女の子、うつで小中学校不登校の女性、いじめで転校してきた貧困家庭の女の子などどれぞれ事業を抱えている子どもたちが参加しています。



■学習支援の現状と今後について、何か考えられていることはありますか?

これまでやってきたような支援はせず、今は勉強する目的に対してのみの支援をしています。そもそもは引きこもりの若者との関わりをライフワークにしようと思っていたのですが、やっているうちに少し虚しさも感じるようになりました。引きこもりの若者と関わるには根気がいります。そこで、引きこもりになる前の段階での支援の方が効果的なんじゃないかと考えて、学習支援に取り組むことにしました。犯罪や事件を起こしている若者の背景には、貧困や低学力の影響も含み、経済格差により普通に塾に行けない子どもたちも多いです。昔と比べて今は勉強できる環境の整備が必要であり、学習意欲のある子どもに対しては学ぶ機会を与え、本人の持っている能力を最大限に引き出してあげたいと考えています。


■最後に、これから学習支援を始めようとされている方々へのメッセージをお願いします。

今の時代とても需要があり、多くの子ども達が必要としているので、是非頑張って取り組んで欲しいと思います。



学習支援を始められた安永さん


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